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どんなデザインのお庭を目指しているのですか。
━ “家庭の平和に役立つ庭”です。 庭というのは、毎日住まいにあって、家族の当たり前の暮らしを包んでくれるものです。
当たり前の暮らしを包む庭は、際立つもののない平凡な庭が良いのではないかと、最近思えるようになりました。
個性的な庭は人目を引きますが、日々の暮らしにあまり安らぎをもたらさないのかもしれません。平凡な庭ほど、自然は人に多くを語りかけ、不思議な力で私たちの暮らしを守り育ててくれます。
そんな大切な庭をつくるわけですから、お子様が年をとって家から離れても「ああ、またあの庭に帰りたいな」とか、お施主様が若ければ年をとった時に「この庭がイチバンだな」って。そういう風に思ってくだされば、こちらも本望ですね。(笑)
でも、当り前な暮らしの中で「ああ、いい庭だな」って思える庭ほど作るのは難しいのですね。“平凡だけど、とても感じがいい”というのが一番難しい。それはお客様にも、つくり手にも実力がないとできないですから。
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